夏から秋にかけて咲くケイトウは、ニワトリのとさかに似ていることから “鶏頭”と書きます。小さな花が集まって、あのようなかたちになっています。
私が子どものころから道ばたでよく見かけましたが、独特なかたちや濃厚な赤の色合いがちょっとグロテスクにも感じられました。指で触れると表面はかさかさとしているのに、触り続けていると湿ってきて、赤い汁がにじみ出てくるのも不思議でした。ちなみにこの汁は、昔は染料として使われていたようです。日本で一番古い歌集『万葉集』にも、「わが家でも種をまいて栽培しようかな」という内容の歌があります。
最近は品種改良された園芸用のケイトウもたくさん見られるようになりました。オレンジや黄色、ピンクなど親しみやすい色合いで、かたちも美しく整っています。とさかにするには洗練されすぎていて、ニワトリもとまどっているのではないでしょうか。
– 文・画 村山尚子 –
投稿:@広報部
8月 1 2019
この町おさんぽコラム40号 ” ケイトウ”
夏から秋にかけて咲くケイトウは、ニワトリのとさかに似ていることから “鶏頭”と書きます。小さな花が集まって、あのようなかたちになっています。
私が子どものころから道ばたでよく見かけましたが、独特なかたちや濃厚な赤の色合いがちょっとグロテスクにも感じられました。指で触れると表面はかさかさとしているのに、触り続けていると湿ってきて、赤い汁がにじみ出てくるのも不思議でした。ちなみにこの汁は、昔は染料として使われていたようです。日本で一番古い歌集『万葉集』にも、「わが家でも種をまいて栽培しようかな」という内容の歌があります。
最近は品種改良された園芸用のケイトウもたくさん見られるようになりました。オレンジや黄色、ピンクなど親しみやすい色合いで、かたちも美しく整っています。とさかにするには洗練されすぎていて、ニワトリもとまどっているのではないでしょうか。
– 文・画 村山尚子 –
投稿:@広報部
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