『スズメ』 「スズメが逃げちゃった!かごの中に入れていたのに……」と言って泣いていたのは、『源氏物語』の中の若紫です。また、清少納言は『枕草子』の中でこう述べています。「心ときめくものは、スズメを飼うこと」「チュチュチュと呼ぶと、跳ねながら寄って来るのがかわいい」。平安時代、スズメはペットとして人々に愛されていました。
現在ではもちろん、飼うことは禁止されています。スズメのほうも人に対して、いつもおっかなびっくりとして、一定の距離を置いているようです。
散歩中にふと電柱を見上げると、細長い部品の中をスズメたちが出入りしているのをよく目にします。腕金(うでがね)と呼ばれる中空の部品で、そこに居を構えるのが、どうやらこの町のスズメたちのトレンドなのでしょう。
かごの外へ飛び出たスズメたちは、時代にうまく合わせながら、なかなかたくましく生きています。
– 文・画 村山尚子 –
投稿:@広報部
2月 13 2018
この町おさんぽコラム22号”スズメ”
– 文・画 村山尚子 –
投稿:@広報部
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By kohobu_2 • この町 おさんぽコラム, 玉川学園クロニクル • • Tags: この町おさんぽコラム